モーニングで連載していた「へうげもの」の最終巻が出ていたので読みました。
最後は乙というか、「丙(屁)」だろうとは言いません。本当に織部らしい最後でした。
今回の「へうげもの」もそうなのですが、長期連載漫画の最後は、毎回同じ気持ちになります。 生き生きとした登場人物の新しい面をもう見ることが出来ないという虚しさと、 ついに終わったか!という清々しさです。 引っ越しの前日の気持ちにも似ているような気がします。 そこに、「また初めから読んでみようか」という気持ちが表れて、 今の気持ちとぐるぐる溶け合い、不思議な感情を生み出すのです。
結局、初めから読むことはなく、今の感情を静かに楽しむことにするのです。 なぜなら、作品が終わってしまったという感情は今しか味わえないから。 とはいえ、しばらくしたらまた最初から読むことになるでしょう。
この作品に出会ってから、戦国時代、茶器、わびさび等に興味が広がりました。 それまで気にもしなかったのですが。大きな収穫です。 昨年、国立博物館で開催していた茶の湯展は良かったぁ。
物語自体は終わりましたが、なんと、実写化プロジェクトも進行中とのです。 まだもう少しだけ楽しめそうです。
作品として乙であり、そして、乙(かれ様)でした。